オフィスや店舗の清掃は、従業員や来客のいない早朝・夜間に行う形が多くあります。営業の邪魔にならず、床や水回りをじっくり仕上げられる利点がある一方で、無人の施設に外部の作業員が入るため、鍵やセキュリティの取り決めが曖昧だとトラブルの原因になります。ここでは、営業時間外の清掃を委託する際に総務担当者や店長が事前に決めておきたい項目を整理します。
営業時間外清掃が選ばれる理由と、その裏にあるリスク
営業時間外に清掃を行う最大の理由は、作業と業務が重ならないことです。ワックスがけやカーペットの洗浄のように乾燥時間が必要な作業は、人の出入りが少ない時間帯のほうが仕上がりを保ちやすくなります。掃除機や洗浄機の音が来客対応や電話の妨げになることもありません。
一方で、次のようなリスクが生まれます。
- 無人の事務所に外部の人が入るため、書類・パソコン・現金などの管理が問われる
- 施錠・警備の解除や再設定のミスが、防犯や警備会社の出動につながる
- 立ち会う人がいないため、作業内容や破損の有無を後から確認しにくい
これらは清掃業者の善意に任せるのではなく、契約前の打ち合わせで取り決めを文書にしておくことで大半を防げます。
鍵・カードキーの預け方を決める
最初に決めるのは、鍵をどう受け渡すかです。主な方法は次のとおりです。
- 清掃業者に合鍵を預ける
- 毎回、担当者が開け閉めに立ち会う
- 暗証番号式の錠やキーボックスを使い、番号を限定して共有する
- ビル管理側が貸し出すカードキーを使い、利用履歴を残す
合鍵を預ける場合は、預かる人数と保管場所、紛失時の連絡先と対応を書面にします。担当者が交代したときに鍵の持ち主が分からなくなるのは、よくある抜け漏れです。暗証番号を使う場合は、担当の入れ替わりや契約終了のタイミングで番号を変更する前提にしておくと安心です。
入退館の記録と作業範囲の立入制限
次に、誰がいつ入って、いつ出たかを記録する方法を決めます。作業開始と終了の時刻、作業員の氏名、施錠の確認を日報や報告メールで残してもらう形が一般的です。ビルの入退館記録やカードキーの履歴がある場合は、それと突き合わせられるようにしておくと確認が容易になります。
あわせて、立ち入ってよい範囲を明確にします。
- 清掃の対象区域と、立ち入らない区域(役員室、サーバー室、金庫のある部屋など)
- 机上の書類や私物を動かしてよいか、触らないか
- ごみ箱の中身の扱い(機密書類の廃棄は社内で処理してから出す、など)
仕様書に「立入禁止区域」を書いておくと、現場の判断に迷いが出ません。仕様書の作り方は、定期清掃の仕様書はどう作る?委託先に正しく伝わる仕様書の書き方も参考にしてください。
騒音・近隣への配慮と、近隣テナントとの調整
夜間や早朝は、営業時間内より音が響きやすくなります。集合ビルや住居の併設された建物では、洗浄機・バフがけ・ごみの搬出の音が近隣の苦情になることがあります。ビルの管理規約で作業可能な時間帯が決まっている場合もあるため、作業時間は管理会社や貸主に確認したうえで決めます。
ごみ置き場や搬入口の使用時間、エレベーターの使い方、駐車や資材置き場の扱いも、事前に確認しておく項目です。
トラブル時の連絡と、破損・紛失の対応
無人の時間帯に行う作業では、問題が起きても発見が翌営業日になりがちです。次を決めておきます。
- 作業中に破損・水漏れ・設備の異常を見つけたときの連絡先と連絡手段
- 翌朝までに共有してほしい報告事項(施錠確認、異常の有無)
- 破損や紛失が起きた場合の責任と保険の確認
賠償責任や保険加入の確認方法は、清掃業務委託契約で確認すべき賠償責任・保険加入・免責条項で整理しています。
まとめ
営業時間外の清掃は、業務への影響を抑えながら仕上がりを保てる便利な方法です。そのぶん、鍵の管理、入退館の記録、立入範囲、騒音への配慮、トラブル時の連絡を事前に文書で決めておくことが欠かせません。さくらクリーンでは、オフィス・店舗の定期清掃や日常清掃のご相談を受け付けています。作業時間帯や鍵の預け方などの条件は、無料見積りの際にお気軽にご相談ください。
