日常清掃と定期清掃、それぞれの役割
オフィスや店舗の清掃を考えるとき、「日常清掃」と「定期清掃」は似た言葉に見えて、担う役割がまったく異なります。日常清掃は、デスク周りのゴミ回収、トイレやゴミ箱の清掃、床の簡易的な掃き掃除・拭き掃除など、毎日または高頻度で発生する軽作業を指します。一方の定期清掃は、床のワックスがけ、窓ガラスやブラインドの清掃、エアコンフィルターの清掃、カーペットのシャンプークリーニングなど、専門的な機材や技術が必要で、月1回・隔月・年数回といった周期で実施する作業を指します。
この2つを混同したまま清掃体制を組んでしまうと、「日常清掃だけで十分だと思っていたら床の汚れが蓄積していた」「定期清掃を依頼しているのに日常的なゴミ出しまで期待してしまう」といったミスマッチが起こりやすくなります。総務担当者としては、まずこの2つの違いを整理したうえで、自社にとってどちらをどこまで手配すべきかを検討することが出発点になります。
自社スタッフで対応できる範囲
日常清掃は、自社の従業員やパート・アルバイトスタッフが分担して対応している企業も少なくありません。デスク周りの整理整頓、給湯室の簡単な片付け、ゴミの分別回収といった作業は、専門知識がなくても一定のルールを決めておけば運用可能です。
ただし、次のような点は自社対応だけでは限界が出やすい部分です。
- トイレなど衛生管理が重要な箇所を毎日同じ品質で清掃し続けること
- 什器や床材の材質に応じた適切な洗剤・道具の使い分け
- 繁忙期に清掃対応の時間や人手を確保すること
- 清掃担当者が急な休みや退職をした際の穴埋め
自社スタッフによる日常清掃は、コストを抑えられる一方で、担当者の異動や退職によって清掃品質が不安定になりやすいという側面もあります。品質を一定に保ちたい箇所については、外部委託を検討する価値があります。
プロに任せるべき範囲の見極め方
定期清掃を外部の清掃業者に委託する主な理由は、専門的な機材・洗剤・技術が必要な作業を、自社では対応しきれないためです。床のワックスがけやカーペットクリーニングは、誤った方法で行うと床材を傷めたり、逆に汚れを広げてしまったりするリスクがあります。また高所の窓ガラス清掃や照明器具の清掃は、安全面からも専門業者に任せたほうが安心です。
役割分担を決める際の考え方としては、まず「毎日・高頻度で必要な軽作業」と「専門技術・機材が必要で低頻度の作業」を仕分けし、後者を定期清掃として外部委託する形が基本になります。テナントとして入居しているビルの場合は、共用部の清掃がビル管理側の契約に含まれているケースもあるため、自社で契約すべき範囲とビル側がカバーしている範囲を事前に確認しておくことも重要です。
繁忙期・季節の変化に応じた見直し
日常清掃と定期清掃の役割分担は、一度決めたら固定というわけではありません。来客が増える時期や、決算期・年度末など人の出入りが多くなるタイミングでは、通常の日常清掃だけでは追いつかず、一時的に定期清掃の頻度を上げたり、スポットでの追加清掃を依頼したりする必要が出てくることもあります。逆に閑散期であれば、費用対効果を見ながら定期清掃の頻度を調整することも検討できます。
また、オフィスの人員が増減したり、レイアウトを変更したりした場合は、日常清掃を担当する自社スタッフの負担も変わってきます。負担が増えすぎている場合は、これまで自社対応していた範囲の一部を外部委託に切り替えることも選択肢の一つです。定期的に役割分担そのものを見直す機会を設けておくと、清掃体制を実態に合わせて調整しやすくなります。
役割分担を明確にするメリット
日常清掃と定期清掃の役割分担を明確にしておくと、「誰が・いつ・どこまで」清掃するのかがはっきりし、清掃の抜け漏れや二重対応を防げます。また、外部委託する定期清掃の範囲が明確であれば、見積り比較や契約内容の確認もしやすくなります。
オフィスや店舗の清掃体制を見直したい、日常清掃と定期清掃の切り分けから相談したいという場合は、現状の清掃状況をヒアリングしたうえでご提案することも可能です。まずはお問い合わせフォームより、現在の清掃体制についてご相談ください。
